仏壇・お墓・その他
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終活で考えなければならないのは、ご自身が亡くなったときのご葬儀についてのことばかりではありません。これまでご先祖様から受け継いだお仏壇、ご先祖様が祀られてきたお墓や、お墓の中に納められているご遺骨などについて受け継ぐということも考えておかなければなりません。
最近よく聞くお話では、お子様がいないため自分たちが亡くなった後は、お仏壇をどうすればいいか悩んでいるというお話や、地元から遠方に転居したためにお子様たちは実家の墓地やお墓の場所も知らず、お墓が草に埋もれているというお話など、お仏壇やお墓に関する問題やお悩みは年々増えてきているようです。また都会では、墓地が足りなくなり、ご遺骨の供養の手段が納骨だけでなく多様化してきているようです。粉砕した御遺骨の一部をアクセサリーに変えて供養するという手元供養なる方法や樹木葬などと言う言葉も最近はよく耳にされると思います。
一昔前と比べて、生活様式が多様化しその流れに乗って供養の方法も多様化してきており、これまでのしきたりが大きく変わってきていることもございますので、自分の好みや生活スタイルなどに合わせて、今後どのような形でお墓やお仏壇のお世話をしていくのかいうことを考えておくことが必要です。
終活でお仏壇やお墓を考えることをおすすめされる理由は、お仏壇やお墓は祭祀財産と言って家や土地と同じく受け継がれる財産ではありますが、相続税の課税対象とはならないからです。
お仏壇・お墓を所有されていない場合、この祭祀財産を生前に購入しておくことによって現金資産が減りますが、現金資産を減らすことで相続が発生したときに相続税の課税負担を軽減することができるというメリットがあります。そういったことから終活で考えることの一つとしてよく取り上げられています。
お仏壇やお墓などの供養に関するものについては、遺される方々の想いや生活様式などにもかかわって参りますので、終活の際には、どのような形で将来引き継いでいくかという事などをご家族でお話になっておいたほうがよろしいでしょう。